漢方薬剤師 倉本 智里(くらもと ちさと)

製薬会社、化粧品会社、調剤薬局勤務などを経験。
その他、体の内側から体調を整える食養生や腸活の知識を習得。
関心のある疾患:皮膚疾患、婦人科疾患
【趣味】
菌活、腸活、カフェ巡り
「ある日突然、足の親指の付け根が赤く腫れ上がり、激痛が走った」
「風が当たるだけでも痛く、数日間は靴を履くことも歩くこともできない」
「健康診断で尿酸値の高さを指摘されたが、どう対策していいかわからない」
「痛風」は、その名の通り「風が吹くだけで痛い」と表現されるほどの激しい関節炎を伴うお悩みです。
成人男性に非常に多く見られ、足の親指の付け根をはじめ、足の甲、膝、足首などにも症状が現れることがあります。
痛風の主な原因は、血液中に「尿酸」が増えすぎることです。
尿酸が結晶化して関節に溜まることで、身体がそれを異物とみなし、激しい炎症(痛風発作)を引き起こします。
発作の激痛は2〜3日をピークに次第に和らぎますが、根本的な原因に対処せずにいると、発作を繰り返すようになり、慢性化や関節の変形を招く恐れがあります。
さらに注意が必要なのは、痛風に悩む方の多くが「生活習慣病(肥満、脂質異常症、高血圧、糖尿病など)」を併発しやすい点です。
これらは動脈硬化を進行させ、将来的なリスクを高める要因にもなります。
漢方では、単に痛みを抑えるだけでなく、食生活の乱れで滞った「血流」や、低下した「解毒・排泄機能」を根本から見直し、痛風発作が起こりにくい健やかな身体づくりをサポートします。
痛風発作が起きた際、または尿酸値が高い状態で病院(整形外科や内科など)を受診した場合、西洋医学では「発作時の痛みを抑える治療」と「尿酸値をコントロールする治療」の2段階に分けてアプローチが行われます。
発作の予兆がある時にはコルヒチンが使われ、激しい痛みの最中(急性期)には、炎症を強力に抑えるためにロキソニンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が処方されることが一般的です。
痛風の激痛に対して、ロキソニン等の鎮痛剤は非常に有効な対症療法となります。
そして、痛みが完全に落ち着いた後から、尿酸の生成を抑えるお薬(アロプリノールやフェブキソスタットなど)や、尿酸の排泄を促すお薬を用いて、長期的に尿酸値を下げる治療が開始されます。
(※ただし、痛い時だけロキソニンを飲んでやり過ごし、根本的な尿酸値のコントロールや生活習慣の改善を怠っていると、発作の頻度が増えたり、腎臓機能の低下を招いたりする危険性があるため注意が必要です。)
西洋医学の治療は、発作時の激しい痛みを薬でブロックしたり、尿酸の数値を直接的に下げることに優れています。
一方、東洋医学(漢方)は、「なぜ尿酸が体内に溜まってしまうのか?」という身体の根本的な機能低下に着目します。
痛風の原因となる「プリン体」は、主に肝臓で分解されて尿酸となり、腎臓でろ過されて尿として排泄されます。
しかし、偏った食生活や多量の飲酒、ストレスなどにより血液がドロドロに澱み、血流が低下すると、腎臓での尿酸排泄機能が落ちてしまいます。
漢方では、血液の巡りを良くし、肝臓の解毒機能や腎臓の代謝機能を優しくサポートすることで、老廃物(尿酸)をスムーズに体外へ排泄できる「滞りのない体質」を目指します。
Reiyodoでは、痛風や尿酸値のトラブルの主な原因を東洋医学の観点から以下のタイプに分類し、お客様の体質に合わせてオーダーメイドで漢方をお組みしています。
| 原因のタイプ | 具体的な状態・特徴 | 東洋医学(漢方)のアプローチ方向 |
|---|---|---|
| 解毒・排泄機能の低下 (湿熱・腎虚など) | プリン体の代謝や、尿酸を尿として排出する腎臓の機能が低下し、体内に蓄積している状態。 | 老廃物の処理をサポートします。「解毒機能を高めて、血液や血管をきれいにする漢方」で排泄を促すベースを作ります。 |
| 血液の澱み・血流の滞り (お血) | 脂っこい食事や飲酒により血液がドロドロになり、末梢の関節に老廃物が沈着しやすい状態。 | 滞った血を巡らせ、炎症が起きにくい環境を整えます。「血流を改善する漢方」を組み合わせることで働きを底上げします。 |
| 生活習慣による代謝低下 (肝の機能低下など) | 肥満、脂質異常、高血圧などを併発しやすく、肝臓に負担がかかっている状態。 | 肝臓の働きを助け、代謝を活性化します。「肝臓の解毒代謝機能を良くする漢方」で生活習慣病のリスク軽減をサポートします。 |
担当薬剤師:倉本智里(製薬会社・調剤薬局での勤務経験あり)
痛風のご相談をお受けする中で感じるのは、「痛風は氷山の一角である」ということです。
尿酸値が高い方は、同時にメタボリックシンドローム(内臓脂肪型肥満)や高血圧、脂質異常症といった、他の生活習慣病の予備軍であるケースが非常に多いのです。
東洋医学では、これらを暴飲暴食や運動不足による「ドロドロとした老廃物(湿熱)」の蓄積と考えます。
痛風発作をきっかけに漢方で体質改善を始めることは、痛みを防ぐだけでなく、将来の大きな病気を未然に防ぐことにも繋がります。
毎日の晩酌や食事を少しずつ見直しながら、肝臓や腎臓を労る漢方を取り入れていきましょう。
担当薬剤師:薬局長 武田隆芳(病院・調剤薬局での勤務経験あり)
痛風のあの耐え難い痛みは、経験した方にしか分からないほどお辛いですよね。
発作が起きた時は、ロキソニンなどの鎮痛剤でしっかりと痛みを抑えることが大切ですが、「痛みが引いた=治った」わけではありません。
関節に溜まった尿酸の結晶を少しずつ溶かし、身体の外へ出していくためには、全身の「血流」を良くし、水分代謝を整えることが不可欠です。
炎症の熱を冷ましつつ、滞った血流をスムーズにする漢方が豊富にあります。痛みの恐怖に怯えず、安心してお仕事や趣味を楽しめる身体づくりをサポートさせていただきます。
数年前から年に1〜2回、足の親指に激しい痛風発作が起きており、健康診断でも尿酸値の高さを指摘されてご相談いただきました。
お酒の習慣による肝臓への負担と排泄低下と考え、「解毒機能を高めて、血液や血管をきれいにする漢方」「血流を改善する漢方」「肝臓の解毒代謝機能を良くする漢方」をご提案。
食事のアドバイスも実践していただきながら服用を続けたところ、徐々に尿酸値の数値が落ち着き始め、痛風発作の頻度も目に見えて減ってきたとお喜びいただいています。
20代の若さで初めて痛風を発症し、それ以降、発作のたびに痛み止めで凌いできましたが、肥満も重なり根本的に体質を変えたいとご相談いただきました。
「解毒機能を高めて、血液や血管をきれいにする漢方」を中心に、「血流を改善する漢方」「肝臓の解毒代謝機能を良くする漢方」をお組みしました。
服用2ヶ月目で身体の重だるさが抜け体調の良さを実感。
さらに4ヶ月目には、発作の頻度が少なくなり、症状も穏やかに落ち着いてきました。
基本的には併用可能です。
発作の急性期にはロキソニンなどの西洋薬でしっかりと炎症と痛みを抑え、同時に漢方薬で根本的な「血流改善」や「解毒・排泄機能のサポート」を行うことは非常に効果的です。
安全な飲み合わせを確認いたしますので、現在服用中のお薬がある場合は、事前に担当薬剤師へお知らせください。
漢方薬は身体の代謝や排泄機能をサポートしますが、それ以上のペースでプリン体やアルコールを摂取し続けると、やはり発作のリスクは高まります。
痛風の改善には、ビールやレバー、魚卵などのプリン体を多く含む食品を控え、飲酒量を適正に保つ「生活習慣の見直し」が不可欠です。
Reiyodoでは無理のない食事アドバイスも行っております。
関節に蓄積した尿酸の結晶が徐々に溶け出し、体質が変化していくまでにはある程度の期間が必要です。
まずは細胞が生まれ変わるサイクルの目安である「約3ヶ月〜半年」を目標に継続していただき、尿酸値の推移や体調の変化を確認していきます。
発作が起きなくなってからも、健康な状態を定着させるためにじっくり取り組むことをおすすめします。
痛風のお悩みは、血流の滞りや代謝の低下、生活習慣と密接に関わっています。
以下の記事も併せてご覧ください。
【肝臓】(アルコールや食生活による肝臓の負担)
【高血圧】(痛風と併発しやすい生活習慣病)
【脂肪肝】【NASH(非アルコール性脂肪肝炎)】(尿酸値上昇のリスクファクター)
【高血糖】(代謝異常、血流の低下)
【坐骨神経痛】【肋間神経痛】【三叉神経痛】(慢性的な痛みのケアについて)

製薬会社、化粧品会社、調剤薬局勤務などを経験。
その他、体の内側から体調を整える食養生や腸活の知識を習得。
関心のある疾患:皮膚疾患、婦人科疾患
【趣味】
菌活、腸活、カフェ巡り

実績:病院勤務4年・調剤薬局勤務8年の臨床経験 合計12年間
西洋医学の最前線で多くの患者さんと向き合う中で、薬で症状を抑えるだけではない「根本的な治癒」への渇望が芽生える。
・「身近な人の悩みにもっと深く関わり、本当に治る手助けがしたい。」
・「薬だけでなく、身体の内側から体質を変えていく感動を伝えたい。」
という強い想いから漢方の道へ。 現在は呼吸器や皮膚トラブル、精神疾患などを得意とし、漢方薬の処方はもちろん、食事や生活習慣のアドバイスまで含めた「二人三脚のサポート」を行っています。
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