【食べ過ぎ・お酒の翌日に悪化する】乾癬と食事の深い関係——「解毒」から整える漢方の考え方

「痒みがつらくて、つい掻きむしってしまう」
「ポロポロ落ちるかさぶたと見た目が気になって、人の目が怖い」
「皮膚科の治療を続けているのに、なかなか良くならない」

乾癬(かんせん)のご相談で、繰り返し伺う言葉です。
そして、お話を聞いていくと、多くの方がもうひとつ同じことをおっしゃいます。
「食べ過ぎた翌日や、お酒を飲んだ翌日に、明らかに悪化するんです」

この記事では、オンライン漢方薬局Reiyodo(嶺耀堂)の薬剤師が、乾癬と食事の深い関係と、「解毒」という視点から体の内側を整える漢方の考え方をご紹介します。

【この記事の結論:乾癬と食事・漢方の考え方】

  • 乾癬は「肌の表面だけの問題」ではなく、食事・お酒・ストレスの影響を受けて悪化しやすい疾患です
  • 現場で特にお伝えしているのは、甘いもの・油もの・もち米・アルコールの4つが炎症を助長しやすいこと
  • 漢方では「解毒の力の低下」「血の巡り」「食毒」の3つのタイプから、体の内側を整えていきます。病院の治療との併用も可能です(自己判断での中止はしないでください)

目次

なぜ「食べ過ぎ・お酒の翌日」に悪化するの?2つの視点

【視点1:西洋医学】皮膚の生まれ変わりが速くなりすぎている

皮膚は本来、約1ヶ月かけてゆっくり生まれ変わります。
ところが乾癬の患部では、この生まれ変わり(ターンオーバー)がわずか数日に短縮してしまい、作られすぎた皮膚が厚く盛り上がり、かさぶたのようにはがれ落ちていきます。
そして、この炎症をあおる要因として、食生活の乱れ・飲酒・肥満・ストレスが深く関わることが知られています。
「食べたもの」と「肌」は、思っている以上に直結しているのです。

【視点2:漢方】処理しきれなかったものが「食毒」になる

漢方では、食べたものを消化・処理して、不要なものを外に出す働きを「解毒」と呼びます。
甘いもの・油もの・お酒が続くと、この処理が追いつかなくなり、余ったものが体の中に溜まっていきます。
これが「食毒(しょくどく)」という考え方です。
行き場を失った食毒が、皮膚という「出口」から炎症の形で噴き出している——乾癬が食後や飲酒の翌日に悪化するのを、漢方ではこう見立てます。
下の表に当てはまるものがないか、数えてみてください。

セルフチェックよくある例
食事と連動する食べ過ぎた翌日・お酒を飲んだ翌日に、赤みや痒みが強まる
好みの傾向甘いもの・脂っこいもの・お酒が好きで、つい続いてしまう
お腹のサイン便秘や下痢など、お通じが不安定
患部の色赤というより、暗くくすんだ色に見える
対策の方向性2つ以上当てはまるなら、塗り薬と並行して「食事と解毒」の見直しを始めるタイミングです

当てはまった方は、このまま読み進めてください。
「何を控えて、何を食べればいいか」を、次でお伝えします。


控えたい4つ・摂りたい1つ——現場でお伝えしている食事の目安

Reiyodoの乾癬のご相談で、毎回のようにお伝えしている食事の目安があります。
まず、控えていただきたいのは次の4つです。

  • 甘いもの
  • 油もの
  • もち米(おこわ・お餅・おかきなど)
  • アルコール

この4つは、いずれも炎症を助長しやすい食べものです。
「もち米」は意外に思われる方が多いのですが、昔から皮膚トラブルの間は避けるようにと言われてきた食材です。
逆に、積極的に摂っていただきたいのは——
葉緑素の多い緑のお野菜。体にこもった熱を冷ます「清熱」の働きがあるとされ、乾癬の体質ケアの味方になります。
ほうれん草・小松菜・春菊など、緑の濃い葉物を毎日の食卓に一皿足すところから始めましょう。

大切なのは「一生禁止」ではなく、症状が落ち着くまでの期間、意識して減らすことです。
ゼロにできなくても、頻度と量を半分にするだけで、肌の落ち着き方は変わってきます。


「また食べてしまった」と自分を責めないでください

食事に気をつけているのに、付き合いの飲み会や忙しさで乱れてしまい、翌朝の肌を見てため息をつく。
そんな「分かっているのにできない」自分を責めてしまう方が、とても多くいらっしゃいます。
でも、思い出してください。
甘いものやお酒でほっとする時間は、ストレスの多い毎日を支えてきた大切な息抜きでもあったはずです。
意志の弱さではなく、「処理が追いつかない体質」の側を整える——それが漢方の役割です。
我慢だけに頼らないアプローチがあることを、知っておいてほしいのです。

同じ「皮膚と体質」のお話は、こちらの記事でも書いています。


漢方の視点:同じ症状でも、タイプは3つに分かれます

Reiyodoでは、患部だけでなく、食生活・お通じ・患部の色・全身の調子から、大きく3つのタイプに分けて見立てます。

タイプこんな方に多い漢方の方向性
①解毒の力の低下体の処理能力が落ちて、老廃物が溜まりやすい解毒を助ける漢方
②瘀血(おけつ)血の巡りが悪く、患部の色が暗くくすんでいる血の巡りを整える漢方
③食毒食事やお酒の影響で悪化しやすい。お通じも不安定お通じと解毒を整えて食事の影響を和らげる漢方

実際は複数のタイプが重なっている方がほとんどです。
同じ症状に見えても、タイプが違えばお出しする漢方は変わります。
ご自身でタイプが分からなくても大丈夫です。見立てて分けるのが薬剤師の仕事です。


症例経過:実際のご相談から

効果の感じ方には個人差がありますが、実際にReiyodoにご相談いただいた方の経過をご紹介します。

① 40代男性:病院の治療でも広がってきた症状(4ヶ月)

数年前に発症し、病院の治療でも治らず、広がってきているとのことでご相談いただいた方です。
足の甲や膝・肘の症状がひどく、痒みも気になるとのことでした。
解毒機能を整える漢方に、腸内環境を整えて体質改善を促す漢方を組み合わせてスタート。
1ヶ月目——ほんの少し改善が見られて、塗り薬を減らしているとのこと。
3ヶ月目——かさぶたが目立たなくなり、今まで症状が出ていた部位のつらさは、ご本人の体感で10→3に
4ヶ月目——別の部位に小さな症状は出ているものの、元の部位は軽減したまま過ごせているとのこと。現在も体質改善のため継続されています。
この方の経過報告の原文を読む

② 60代男性:かさぶたが剥がれ落ちるのを繰り返していた方(3ヶ月)

半年ほど前から症状が出始め、痒みがつらく、かさぶたが剥がれ落ちることを繰り返していた方です。
血流をよくして皮膚の炎症を鎮める漢方と、解毒機能を整える補助の漢方でスタート。
2ヶ月目には背中・胸・お腹の痒みがあまり気にならなくなり、熟眠できる日も増えてきたとのこと。
3ヶ月目には、カサカサ感は残るものの、厚いかさぶたやジュクジュクした症状が落ち着いてきました。現在も継続中です。
この方の経過報告の原文を読む

このほか、頭皮の症状がつらかった50代女性の経過(服用4ヶ月の経過報告)や、20年以上続いた症状の60代男性の経過(服用3ヶ月の経過報告)も公開しています。
※症状や効果効能には個人差があります。同等の効果を保証するものではありません。


ご相談では、こんなことを伺います

  • 症状のきっかけと、いつから続いているか
  • 食生活と飲酒の習慣(食べたもので悪化する感覚があるか)
  • お通じと胃腸の調子
  • 患部の色・部位・かさぶたの状態
  • 睡眠と、ストレス時の症状の変化
  • 病院で使っているお薬(併用の確認のため)

先に知っておいてほしい、2つの注意

①病院のお薬を、自己判断でやめないでください

病院で治療を続けている方は、飲み薬や塗り薬を自己判断で中止しないでください。
急にやめると、症状がぶり返すことがあります。
漢方は病院の治療と並行して始められます。減らし方は、経過を見ながら主治医と相談して進めるのが安全です。

②関節の痛みやこわばりを伴うときは、受診を

皮膚の症状に加えて、指や関節の痛み・腫れ・朝のこわばりが出てきた場合は、関節に炎症が及んでいる可能性があります。
放置せず、まず皮膚科・リウマチ科で診てもらってください。
関節は早めの対応が大切です。


【先生コラム①】「もう治らない」と通院をやめてしまう前に

乾癬は症状が長期化しやすく、自然に治ることが難しい皮膚疾患です。
病院の治療でも劇的な改善が難しいことがあり、治療に使われるお薬も比較的高額なため、途中で通院をやめてしまわれる方が多いのが実情です。
「もう付き合っていくしかない」と諦めかけている方にこそ、知ってほしいことがあります。
漢方では、お身体の内側——解毒の力や血の巡り——から整えることで、根本的なアプローチができると考えています。
実際に、病院の治療で変わらなかった方の経過が動き始めるのを、私たちは何度も見てきました。
やめてしまう前に、一度だけご相談ください。

担当薬剤師:宮本先生(調剤薬局・漢方薬局での勤務経験あり)

【先生コラム②】良くなった後の「ぶり返し」を防ぐには

よくいただく質問に「良くなった乾癬がぶり返すことはありますか?」があります。
正直にお答えすると、あります。
特に多いのが、改善の途中で漢方をやめてしまった場合です。
肌の見た目が落ち着いても、体の内側の立て直しはまだ途中——そこでやめると、症状が戻りやすいのです。
改善がしっかり進むまでは続けること。
そして漢方を卒業した後も、食事や生活習慣が乱れれば再発することがあります。
だからこそ、服用中から生活習慣を一緒に整えていくことを、私たちは大切にしています。

担当薬剤師:櫻井先生(病院・調剤薬局での勤務経験あり)


よくあるご質問

食事を変えるだけで良くなりますか?

食事の見直しは「悪化の火種を減らす」大切な土台ですが、それだけで十分とは限りません。
溜まってしまったものを処理する「解毒の力」や「血の巡り」といった体質の側は、漢方で整えていくのが得意分野です。
食事と漢方の両輪で進めるのが、遠回りに見えて一番の近道だと考えています。

良くなった症状がぶり返すことはありますか?

改善の途中で漢方をやめると、症状がぶり返すことがあります。
改善がしっかり進むまでは、漢方をやめないことが大切です。
また、卒業したあとも生活習慣の乱れで再発することがあるため、服用中から食事や生活のリズムを一緒に整えていきましょう。

病院の治療と併用できますか?

はい、病院で治療中の方からのご相談はとても多いです。
使用中の飲み薬・塗り薬をLINEでお知らせいただければ、薬剤師が確認しながらご提案します。
病院のお薬を自己判断で中止する必要はありません(急にやめると症状がぶり返すことがあります)。

子どもの頃のアトピーが大人になって再発した方は、こちらの記事もどうぞ。


「今日は何を食べようか」を、前向きな楽しみに戻しませんか

食べるたび、飲むたびに肌の心配をする毎日は、思っている以上に心をすり減らします。
「控える工夫」と「処理できる体づくり」の両方から、食事をまた楽しめる毎日へ。
Reiyodoの薬剤師が、LINEでじっくり伴走します。
ご相談は無料です。「まず話を聞いてみたい」だけでも大丈夫です。

関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。

このほかの経過報告は、症例まとめからご覧いただけます。

お届けする漢方について

当店では、医薬品である生薬を粉状にした ❝散剤❞ と呼ばれる、漢方薬を提供しています。市販のエキス剤よりも効果が期待できる、煎剤よりも飲みやすく安価なことから、現代のライフスタイルにより適していると考えたためです。さらに漢方の魅力をひきだすため、その方の体質・体調に合わせて専売薬局のみが取り扱える❝補剤❞を漢方薬と一緒に提供いたします。

オンラインだからできるサービス

服用中のお客様には、体調のお伺いをLINEを通しておこなっております。さらに体質や症状緩和の進み具合をみて、日々行える養生提案=ご自身で体調を整える方法 もアドバイスしております。 飲んだら終わりではなく、長く良い状態で過ごせることをスタッフ全員で目指しております。

専売薬局だけが取扱える、高品質な漢方薬を取り扱っています

取扱っているのは医薬品である漢方薬。 さらに伝統漢方研究会が製造する、専売薬局だけが取扱える漢方製剤になります。 一般的なドラッグストアなどでは入手することのできない、高品質なものを取り扱っています。 またお客様の体質を元に、漢方製材や生薬、自家製漢方薬をバランスよく組合わせることで、ご予算に合わせた提案をお出しすることができます。

漢方薬は近年、その効果が注目されていますが、世間の認知度はまだまだ低いのでは?と感じています。効き目が穏やか、副作用が無い、味はとても苦い、、実はそんなことはありません。症状によっては効果がすぐに感じるものや、副作用の強い生薬も存在します。カラダに合った漢方薬は、甘みを感じることもあると言われています。

私たちが一番伝えたい漢方薬選びのポイントはひとりひとりに合わせた薬を選ぶということです。効果を最大限に引き出すためには、細かい症状の出方、その方の体質を考慮する必要があります。Reiyodoのオンライン漢方相談薬局では、AIによる体質チェックと漢方薬剤師のヒアリング、電話相談を組み合わせることで、みなさまの健康をサポートするお守りのような存在でありたいと、スタッフ一同研鑚しております。

漢方薬剤師 宮本 貴美(みやもと たかみ)

調剤薬局、漢方薬局での勤務を経験

漢方以外にもアーユルヴェーダ・メディカルハーブ・アロマ・分子栄養学など幅広く学び、国際中医師も所持

関心のある疾患は、婦人科疾患、不妊症、皮膚疾患

【趣味】
美味しいお店巡り、ヨガ、旅行、読書

漢方薬剤師 櫻井 絵梨子(さくらい えりこ)

病院・調剤薬局の勤務を経て漢方の道へ

関心のある疾患:婦人科疾患・不妊症

【趣味】
旅行・美味しいお店巡り

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