「胃が弱くて、外食ができない」
「食事がつらくて、楽しめない」
「ストレスや過労で、胃が痛くなりやすい」――。
胃痛のご相談で、私たちが実際によく伺う言葉です。
外食の誘いを断る、メニューを選ぶたびに胃の調子を気にする、食べたあとの痛みにおびえる——胃痛は、食事という毎日の楽しみを奪ってしまいます。
この記事では、ご相談で見ている3つのタイプ、30代から50代まで3人の実際の経過、そして「痛いときだけ飲めばいいのか」というご質問への答えを、オンライン漢方相談薬局の嶺耀堂(Reiyodo)が解説します。
【この記事の結論:胃痛に対する漢方の考え方】
- 症状の正体: 胃痛は、胃の粘膜が荒れたり、胃酸が出すぎたり、胃の動きが乱れたりして起こります。東洋医学では、胃は食べ物から生命活動に大切なエネルギー(気)を作り出す要の働きと考え、胃の不調は長引かせないことが大切だとしています。
- タイプは大きく3つ: 胃が弱く食事の影響を受けやすいタイプ/胃酸が出すぎて痛むタイプ/ストレスで胃が痛くなるタイプ。
タイプによって、お選びする漢方の方向性が変わります。 - 漢方の役どころ: 痛いときだけ抑えるのではなく、毎日の服用で、胃痛が起きにくい体の土台を整えていきます。病院のお薬と並行しながら進められます。
- 大事な注意: 原因のわからない体重減少・飲み込みにくさ・繰り返す嘔吐・貧血・突然の激しい痛み・黒い便や吐血・みぞおちの痛みに胸の圧迫感や冷や汗を伴う——こうした場合は、漢方のご相談より先に、すぐに病院を受診してください。
こんな方からのご相談が多いです
嶺耀堂の胃痛のご相談で多いのは、たとえばこんな方です。
- 50代女性: もともと胃が弱く、食事による胃腸の負担が増えてきた
- 40代男性: 食べ過ぎや食事の乱れで、胃酸の逆流が増えた
- 30代女性: 仕事のストレスで、胃痛が悪化した
きっかけは食事だったりストレスだったりとさまざまですが、共通しているのは、「食べること」が楽しみではなく、不安になってしまっていることです。
胃痛を我慢するほど食事が細くなり、体力も落ちていく——その悪循環を、どこかで断ち切る必要があります。
西洋医学の視点
胃痛の原因には、急性胃炎・慢性胃炎・胃潰瘍・逆流性食道炎、そして検査で異常がないのに症状がある「機能性ディスペプシア」などがあります。
病院では、胃カメラやピロリ菌の検査で病気の有無を確認し、胃酸を抑えるお薬・胃の動きを整えるお薬・粘膜を守るお薬などが使われます。
検査で大きな異常がなければ、ストレスや生活習慣への対応が中心になり、「お薬で一時的に良くなるけれど繰り返す」という方も少なくありません。
嶺耀堂は「病院の治療をやめて漢方に」とは考えていません。
検査で病気の有無を確かめたうえで、「お薬で一時的に良くなるが繰り返す」「異常なしと言われたけれど痛い」という部分を、体質の側から漢方で整えていく——その組み合わせのご相談が多くなっています。
漢方の視点:同じ胃痛でも、タイプは3つに分かれます
嶺耀堂では、胃痛のご相談を、東洋医学の観点から大きく3つのタイプに分けて見立てています。
ご自身に当てはまりそうなところを探しながら読んでみてください。
| タイプ | 当てはまるサイン | 漢方の方向性 |
|---|---|---|
| 胃が弱く、食事の影響を受けやすいタイプ | 胃の消化力が弱く、油っこい食事や食べ過ぎで胃が痛くなる | 胃の働きや消化を助ける |
| 胃酸が出すぎて痛むタイプ | 胃酸が過剰に分泌され、胃の熱が痛みを起こす。胸やけ・胃酸の逆流を伴いやすい | 胃酸の分泌を和らげる |
| ストレスで胃が痛くなるタイプ | 自律神経が乱れて、胃腸がうまく働かない。緊張や過労で悪化しやすい | 自律神経を整える |
※「胃の熱」は、東洋医学で胃に余分な熱がこもり、痛みや胸やけを起こす状態を指す言葉です。
実際には、タイプが重なっている方も多くいらっしゃいます(胃が弱いうえにストレスが重なる、など)。
痛む場面・食事の内容・ストレスの状況を伺ったうえで、組み合わせを設計していきます。
症例経過:30代から50代まで、3人のご相談から
実際に嶺耀堂へご相談いただいた方の経過をご紹介します。
※お一人おひとりの実例であり、感じ方や期間には個人差があります。
50代女性:油物や味の濃い物で、繰り返す胃痛と胃もたれ
昔から胃が弱く、口にする物に気をつかって生活しているものの、いつもより少し食べ過ぎたり、油物や味の濃い物を食べると胃痛や胃もたれを繰り返す——とのことで、嶺耀堂にご相談いただきました。
「胃腸の状態を整えて、胃痛や胃もたれなどの症状を和らげる漢方」を中心に、消化を助ける補助の漢方、ミネラル・カルシウムを補って胃粘膜を保護する補助の漢方の3種類をお組みしました。
服用1ヶ月後、胃もたれがほとんどなく、食事が嬉しいと思えるようになったとのこと。
服用2ヶ月後、胃痛は格段に良くなり、食べ過ぎたときも胃もたれのみで痛みはなくなったとのこと。
服用3ヶ月後、胃もたれはほとんどなくなり、適度な量なら油物も食べられて嬉しいとのこと。
体調を整えるため、現在も服用を継続されています。
40代男性:焼き肉を食べると不調。胃酸の逆流を指摘されていた
2〜3年前から胃もたれや胃痛など不快な症状が増え、食事の量が減ってしまったとのこと。3年前に胃粘膜の荒れや胃酸の逆流も指摘されており、たくさん食べたときに胃酸が上がっている気がする——とのことで、嶺耀堂にご相談いただきました。
「胃腸の働きを整えながら胃酸を中和し、胃もたれや胃痛などの不快な症状を和らげる漢方」を中心に、消化を助ける補助の漢方、胃腸を保護する補助の漢方の3種類をお組みしました。
服用1ヶ月後、今まで焼き肉を食べると不調が起きていたのが、問題なくなっているとのこと。
服用2ヶ月後、胃腸の調子は上がってきて食欲もあり、多少油の強いものでもお腹を壊さなくなったとのこと。
服用3ヶ月後も引き続き調子よく過ごされ、だいぶ良くなったため、別の症状に対する漢方を始められたところです。
30代女性:仕事の強いストレスで悪化。胃カメラでは胃炎と胆汁の逆流
以前からストレスで胃痛が出ていたものの、仕事での強いストレスをきっかけに悪化。吐き気と胃痛が1日中続くようになり、胃カメラで胃炎と胆汁の逆流が分かりました。病院のお薬で一時的に良くなるものの再発を繰り返すため、嶺耀堂にご相談いただきました。
「胃腸の状態や自律神経を整えて、不快な症状を和らげる漢方」と、消化を助ける補助の漢方の2種類をお組みしました。
服用1ヶ月後、少し疲れにくくなった実感はあるものの、胃の調子は良かったり悪かったりを繰り返すとのこと。
服用2ヶ月後、まだ不快なときはあるものの、なんとなく前より落ち着いてきた実感が出てきたとのこと。
服用3ヶ月後、体調がよいと感じる日がかなり多くなってきたとのこと。
その後も落ち着いた状態が続き、ご本人のご希望で服用を終了されました。
ご相談では、こんなことを伺います
嶺耀堂のご相談はLINEを中心に行います。
胃痛のご相談で実際にお伺いしているのは、こんな内容です。
- 痛む場面(空腹時・食後・ストレスを感じたとき)と、痛み方(キリキリ・重い・焼けるような)
- 食事の内容と、外食や飲酒の頻度
- 胸やけ・胃もたれ・吐き気・便通など、一緒に出ている症状
- 胃カメラなどの検査結果と診断(胃炎・逆流・ピロリ菌など)、使っているお薬(処方薬・市販の胃薬)
- 疲れ・眠り・ストレスの状況
市販の胃薬を使っている方は、その名前も教えてください。
生薬が入っているものも多く、漢方との組み合わせを確認するために必要です。
先に知っておいてほしい、2つのこと
①こんな症状があるときは、すぐに病院へ
次のような場合は、胃潰瘍や胃がん、心臓の病気などが隠れていることもあるため、漢方のご相談より先に、すぐに医療機関を受診してください。
- 原因のわからない体重減少、食欲不振、飲み込みにくさ、繰り返す嘔吐、貧血症状(息切れ・顔色が悪い)がある
- 突然の激しい痛み
- 黒い便や吐血がある
- みぞおちの痛みに加えて、胸の圧迫感・冷や汗・肩やあごへの痛みがある
胃カメラなどで病気の有無を確かめてからのご相談のほうが、見立ても正確になります。
受診と漢方のご相談は、並行していただいて大丈夫です。
②病院のお薬を、自己判断でやめないでください
胃酸を抑えるお薬など、病院のお薬をすでに服用されている方は、自己判断でやめたり減らしたりせず、必ず処方医にご相談ください。
漢方を服用していることも、主治医の先生にお知らせください。
飲み合わせの確認も行いますので、ご相談時にお薬手帳などでお知らせいただけると安心です。
【先生コラム①】胃の不調は、長引かせないことが大切です
担当薬剤師:宮本先生(調剤薬局・漢方薬局での勤務経験あり)
胃痛が起こると、普段のお食事もつらくなりますね。
胃は、食べ物から私たちの生命活動に大切なエネルギー(気)を作り出す、大切な働きをしています。そのため、胃の不調は長引かせないことが大切です。
胃痛のタイプに合わせた漢方をご提案しますので、ぜひご相談ください。
【先生コラム②】「痛いときだけ飲む」では、土台は変わりません
担当薬剤師:倉本先生(製薬会社・調剤薬局での勤務経験あり)
「胃が痛いときや食べ過ぎたときだけ飲んでもいいですか?」というご質問をよくいただきます。
痛み止めや胃薬はそのときの症状を抑えるものですが、漢方は毎日服用することで、胃痛が起きにくい体の土台を整えていくものです。症状が出ていないときも服用を続けることが、繰り返さないための一番の近道です。
よくあるご質問
胃が痛いときや食べ過ぎたときだけ、服用してもいいですか?
漢方は、毎日服用することで胃痛が起きにくいお体の土台を整えていくものです。
症状が出ていないときも、服用を続けてください。
病院の薬や、市販の胃薬と併用できますか?
一般的な胃酸の逆流を抑えるお薬や、胃腸の働きを助けるお薬とは併用可能です。
市販薬は生薬成分が含まれていることも多いので、事前に薬剤師にご相談ください。
処方されているお薬を自己判断でやめたり減らしたりせず、必ず処方医にご相談ください。
胃カメラなどの検査を受けていなくても、相談できますか?
ご相談は可能ですが、長く続く胃痛や、上の「すぐに病院へ」に当てはまる症状がある場合は、まず病院で検査を受けてください。
病気の有無を確かめたうえでのご相談のほうが、見立ても正確で安心です。
嶺耀堂(Reiyodo)はオンライン専門の漢方相談薬局で、ご相談はLINEを中心に行い、相談料は無料です。
胃痛と一緒に、だるさ・不眠・イライラなど自律神経の乱れによる不調が続いている方は、こちらの記事もどうぞ。

痛みというより、食後に胃が重い・食べられる量が減ったという方は、こちらの記事もどうぞ。
「外食の誘いを断る毎日」を、少しずつ変えていきませんか
メニューを選ぶたびに胃を気にして、食べたあとの痛みにおびえる——食事が楽しみではなく不安になってしまった毎日は、思っている以上に心をすり減らします。
病院で病気の有無を確かめたうえで、消化の力・胃酸のバランス・自律神経という土台から整えていく方法があります。
食べ過ぎで痛む方も、ストレスで痛む方も、まずは今の様子をお聞かせください。
嶺耀堂(Reiyodo)はオンライン専門の漢方相談薬局です。
全国どこからでも、LINEだけでご相談いただけます。
相談料は無料で、お薬のご購入時のみ料金がかかります。
関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。
お届けする漢方について
当店では、医薬品である生薬を粉状にした ❝散剤❞ と呼ばれる、漢方薬を提供しています。市販のエキス剤よりも効果が期待できる、煎剤よりも飲みやすく安価なことから、現代のライフスタイルにより適していると考えたためです。さらに漢方の魅力をひきだすため、その方の体質・体調に合わせて専売薬局のみが取り扱える❝補剤❞を漢方薬と一緒に提供いたします。
オンラインだからできるサービス
服用中のお客様には、体調のお伺いをLINEを通しておこなっております。さらに体質や症状緩和の進み具合をみて、日々行える養生提案=ご自身で体調を整える方法 もアドバイスしております。 飲んだら終わりではなく、長く良い状態で過ごせることをスタッフ全員で目指しております。
専売薬局だけが取扱える、高品質な漢方薬を取り扱っています
取扱っているのは医薬品である漢方薬。 さらに伝統漢方研究会が製造する、専売薬局だけが取扱える漢方製剤になります。 一般的なドラッグストアなどでは入手することのできない、高品質なものを取り扱っています。 またお客様の体質を元に、漢方製材や生薬、自家製漢方薬をバランスよく組合わせることで、ご予算に合わせた提案をお出しすることができます。
漢方薬は近年、その効果が注目されていますが、世間の認知度はまだまだ低いのでは?と感じています。効き目が穏やか、副作用が無い、味はとても苦い、、実はそんなことはありません。症状によっては効果がすぐに感じるものや、副作用の強い生薬も存在します。カラダに合った漢方薬は、甘みを感じることもあると言われています。
私たちが一番伝えたい漢方薬選びのポイントは「ひとりひとりに合わせた薬を選ぶ」ということです。効果を最大限に引き出すためには、細かい症状の出方、その方の体質を考慮する必要があります。Reiyodoのオンライン漢方相談薬局では、AIによる体質チェックと漢方薬剤師のヒアリング、電話相談を組み合わせることで、みなさまの健康をサポートするお守りのような存在でありたいと、スタッフ一同研鑚しております。
漢方薬剤師 宮本 貴美(みやもと たかみ)

調剤薬局、漢方薬局での勤務を経験
漢方以外にもアーユルヴェーダ・メディカルハーブ・アロマ・分子栄養学など幅広く学び、国際中医師も所持
関心のある疾患は、婦人科疾患、不妊症、皮膚疾患
【趣味】
美味しいお店巡り、ヨガ、旅行、読書
漢方薬剤師 倉本 智里(くらもと ちさと)

製薬会社、化粧品会社、調剤薬局勤務などを経験。
その他、体の内側から体調を整える食養生や腸活の知識を習得。
関心のある疾患:皮膚疾患、婦人科疾患
【趣味】
菌活、腸活、カフェ巡り