「毎月の生理が憂うつ」
「痛みがつらくて起き上がれず、仕事や学校を休んでしまう」
「ピルを飲んでいるけれど、本当は薬に頼らずに治したい」――。
生理痛のご相談で、私たちが実際によく伺う言葉です。
「毎月のことだから」と、痛み止めでやり過ごす。ピルで抑えてはいるけれど、根本は変わっていない気がする——そんな方が少なくありません。
この記事では、ご相談で見ている3つのタイプ、3人の実際の経過、そして「痛み止めやピルと一緒に飲めるのか」というご質問への答えを、オンライン漢方相談薬局の嶺耀堂(Reiyodo)が解説します。
【この記事の結論:生理痛に対する漢方の考え方】
- 症状の正体: 生理痛は、生理のときに子宮が収縮して経血を押し出す際の痛みです。子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が隠れている場合もあります。東洋医学では、気や血の巡りの滞り・冷え・気血の不足が痛みに関係すると考えます。
- タイプは大きく3つ: ストレスで血の巡りが滞っているタイプ/気や血が不足しているタイプ/冷えが影響しているタイプ。
タイプによって、お選びする漢方の方向性が変わります。 - 漢方の役どころ: 痛みが出たときに抑えるのではなく、痛みだけでなく、冷えや疲れ、ストレスなど、体全体の状態に目を向けて、痛みが出にくい土台を整えていきます。痛み止めやピルと並行しながら進められます。
- 大事な注意: 日常生活に支障が出るほどの痛み・以前よりひどくなっている・鎮痛薬が効きにくい・経血量が多い/不正出血/貧血がある・性交痛や排便時の痛みを伴う——こうした場合は、子宮内膜症や子宮筋腫などの可能性もあるため、まず婦人科を受診してください。
こんな方からのご相談が多いです
嶺耀堂の生理痛のご相談で多いのは、たとえばこんな方です。
- 20代女性: 生理が始まった中学生の頃から、ずっと生理痛に悩んでいる
- 30代女性: 35歳ごろから痛みが強くなり、子宮内膜症の診断を受けている
- 40代女性: 数年前から生理痛に悩んでいて、きっかけは不明。慢性的な冷え・仕事後の足のむくみ・肩こりも気になる
年代もきっかけもさまざまですが、「痛み止めで乗り切る毎月」を何年も続けている点は共通しています。
生理痛のまわりには、冷え・むくみ・肩こり・イライラなど、体全体のサインが隠れていることが多いのです。
西洋医学の視点
生理痛(月経困難症)は、病気が隠れていない「機能性」と、子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮筋腫などが原因の「器質性」に分けられます。
病院(婦人科)では、超音波検査などで病気の有無を確認し、鎮痛薬(痛み止め)や低用量ピル、原因となる病気の治療などが検討されます。
とくに、年々痛みが強くなっている・鎮痛薬が効きにくい・性交痛や排便時の痛みがある場合は、子宮内膜症などの可能性があるため、まず検査を受けることが大切です。
嶺耀堂は「ピルや痛み止めをやめて漢方に」とは考えていません。
病院の治療で痛みを抑えながら、「痛みが出やすい体質」の側を漢方で整えていく——その組み合わせのご相談が多くなっています。
漢方の視点:同じ生理痛でも、タイプは3つに分かれます
嶺耀堂では、生理痛のご相談を、東洋医学の観点から大きく3つのタイプに分けて見立てています。
ご自身に当てはまりそうなところを探しながら読んでみてください。
| タイプ | 当てはまるサイン | 漢方の方向性 |
|---|---|---|
| ストレスで血の巡りが滞っているタイプ | 生理前にイライラしたり、お腹が張ったりする。ストレスが続くと痛みが強くなる | 気と血の巡りを整え、生理痛を和らげる |
| 気や血が不足しているタイプ | 生理中や生理後にシクシクと痛む。疲れやすく、子宮に栄養が行き渡りにくい | 気や血を補い、生理痛を和らげる |
| 冷えが影響しているタイプ | お腹や腰が冷えやすく、温めると痛みが和らぐ | 体を温め、血の巡りを整えて生理痛を和らげる |
※「気(き)」は体のエネルギー、「血(けつ)」は栄養を運ぶ血のめぐりを指す、東洋医学の言葉です。
実際には、タイプが重なっている方も多くいらっしゃいます(ストレスと冷えが重なっている、など)。
痛みの出る時期・痛み方・冷えや疲れの有無を伺ったうえで、組み合わせを設計していきます。
症例経過:30代と40代、3人のご相談から
実際に嶺耀堂へご相談いただいた方の経過をご紹介します。
※お一人おひとりの実例であり、感じ方や期間には個人差があります。
40代女性:排卵後から生理まで、2週間続く左下腹部の痛み
排卵後から生理1日目までの約2週間、左下腹部の痛みがつらいとのことで、嶺耀堂にご相談いただきました。
「血流を整え、生理前からの下腹部痛を和らげる漢方」と、血の巡りを整えて痛みを和らげる補助の漢方の2種類をお組みしました。
服用1ヶ月後、生理前の左下腹部の痛みはあるものの、以前に比べると和らいでいるとのこと。
服用3ヶ月後、夜中に痛みで目が覚めることがなくなったとのこと。
服用5ヶ月後、痛みはかなり軽くなっているとのこと。
服用7ヶ月後も痛みは和らいだ状態が続き、現在も体調を整えるため、服用を継続されています。
30代女性:PMSのご相談から、生理痛のご相談へ
もともと嶺耀堂でPMS(月経前症候群)のご相談をされていた方です。PMSは落ち着いてきたものの、生理痛がつらいとのことで、新たにご相談いただきました。
「ホルモンバランスを整え、生理痛を和らげる漢方」を中心に、気の巡りを整える補助の漢方、ホルモンバランスを整える補助の漢方の3種類をお組みしました。
服用2ヶ月後、生理痛はほとんどなくなり、楽に過ごせるようになったとのこと。
服用3ヶ月後、生理痛はあるものの以前より楽になっており、自律神経の乱れに対する漢方も併用したいとのご希望で、生理痛の漢方は減らして継続することに。
服用5〜6ヶ月後、生理痛は落ち着いているとのこと。
服用7ヶ月後、経血量が少なく2日ほどで終わってしまうことはあるものの、生理痛はほぼなく、楽に過ごせているとのこと。
さらに減らしながら、体調の安定のために現在も服用を続けていらっしゃいます。
40代女性:ストレスで生理が2週間続く。冷えとセットの生理痛
生理痛がつらく、ストレスの影響もあってか、生理が2週間続いてしまうことに悩んで、嶺耀堂にご相談いただきました。
「体を温め、血の巡りを整えることで生理痛を和らげる漢方」を中心にお組みしました。
服用1ヶ月後、体が温まる感じがして調子が良いとのこと。
服用2ヶ月後、元気も出てきて、生理痛も落ち着いているとのこと。
服用3ヶ月後、生理痛が軽くなり、体が芯から温まって、血流が整ってきたように感じるとのこと。
服用4ヶ月後、飲み始める前と比べると体がかなり楽になり、これからも続けて体調を整えていきたいとのこと。
現在も体調を整えるため、服用を継続されています。
ご相談では、こんなことを伺います
嶺耀堂のご相談はLINEを中心に行います。
生理痛のご相談で実際にお伺いしているのは、こんな内容です。
- 痛みの出る時期(生理前から・生理中・生理後)と、痛み方(キリキリ・シクシク・重だるいなど)
- 痛みの強さ(仕事や学校を休むことがあるか・痛み止めを使う頻度)
- 冷え・むくみ・肩こり・疲れやすさ・生理前のイライラなど、体全体の様子
- 婦人科の受診状況と診断(子宮内膜症・筋腫など)、使っているお薬(ピル・痛み止め)
- 経血の量・期間、不正出血の有無
デリケートな内容ですが、ご相談はLINEの文字のやりとりだけで完結します。
嶺耀堂には女性薬剤師も在籍していますので、ご自身のペースで文章にしてお聞かせください。
先に知っておいてほしい、2つのこと
①こんな場合は、まず婦人科へ
次のような場合は、子宮内膜症や子宮筋腫などの可能性もあるため、まずは婦人科の受診をおすすめします。
- 生理痛が強く、仕事や学校、家事などの日常生活に支障が出ている
- 以前より生理痛がひどくなっている
- 鎮痛薬が効きにくい
- 経血量が多い、不正出血がある、貧血症状がある
- 性交痛や排便時の痛みなどを伴う
病気の有無を確かめたうえでのご相談のほうが、見立てもより正確になります。
受診と漢方のご相談は、並行していただいて大丈夫です。
②ピルや痛み止めを、自己判断でやめないでください
ピルなど、病院のお薬をすでに服用されている方は、自己判断でやめたり減らしたりせず、必ず処方医にご相談ください。
「薬に頼らず」を目指す場合も、やめ方や時期は処方医と相談しながら、漢方で土台を整えていく——その順番が安全です。
漢方を服用していることも、主治医の先生にお知らせください。飲み合わせの確認も行いますので、ご相談時にお薬手帳などでお知らせいただけると安心です。
【先生コラム①】「毎月のことだから」と、我慢していませんか
担当薬剤師:櫻井先生(病院・調剤薬局での勤務経験あり)
生理痛は、毎月のことだから仕方ないと我慢していませんか?
漢方では、気や血の巡りの滞り、冷え、気血の不足などが痛みに関係すると考えます。痛みだけでなく、冷えや疲れ、ストレスなど、お体全体の状態に目を向けて、自分に合ったケアを見つけていきましょう。
【先生コラム②】「薬に頼らずにいたい」方へ——順番が大切です
担当薬剤師:武田先生(病院・調剤薬局での勤務経験あり)
「ピルを飲んでいるけれど、本当は薬に頼らずにいたい」——そうおっしゃる方は多く、そのお気持ちはよく分かります。
ただ、急にやめると痛みが戻るだけでなく、隠れていた病気が進んでしまうこともあります。まずは病院のお薬と並行して、漢方で痛みが出にくい土台を作る。減らす・やめるの判断は、処方医と相談しながら。
その順番を守ることが、遠回りに見えて、いちばん確かな道です。
よくあるご質問
痛み止めやピルと一緒に飲むことはできますか?
はい、基本的には併用していただいて問題ありません。
病院のお薬と併用しながら、漢方でその方に合ったアプローチ(血流を整える・自律神経を整える・冷えを和らげる)で体質の土台から整えていくことは、とてもおすすめです。
飲み合わせの確認も行いますので、ご相談時にお薬手帳などでお知らせください。
漢方薬を飲むと、どのくらいで痛みが和らいできますか?
症状の経過には個人差があるため、「何ヶ月で症状が落ち着きます」と一概にはお伝えできません。
一般的に、人の体の細胞が生まれ変わるには3〜4ヶ月かかると言われています。まずは3ヶ月しっかり服用いただき、様子を見ていただければと思います。
ご紹介した3人の方も、数ヶ月かけて少しずつ変化を重ねています。
ピルをやめて、漢方だけにすることはできますか?
自己判断でやめるのはおすすめしません。ピルは痛みを抑えるだけでなく、子宮内膜症などの進行を抑える目的で処方されていることもあるからです。
やめたい・減らしたいお気持ちは、まず処方医にお伝えください。
そのうえで、漢方で痛みが出にくい土台を並行して整えていく、という進め方をご案内しています。
生理前のイライラや気分の浮き沈み(PMS)も重なっている方は、こちらの記事もどうぞ。

「今月も痛みで休むかもしれない」不安を、少しずつ減らしていきませんか
生理のたびに予定を調整し、痛み止めの残りを数え、「今月はどうだろう」と身構える——その毎月の負担は、ご本人が思う以上に大きなものです。
病院で病気の有無を確かめたうえで、冷え・巡り・体力という土台から整えていく方法があります。
ピルを続けている方も、痛み止めでしのいでいる方も、まずは今の様子をお聞かせください。
嶺耀堂(Reiyodo)はオンライン専門の漢方相談薬局です。
全国どこからでも、LINEだけでご相談いただけます。
相談料は無料で、お薬のご購入時のみ料金がかかります。
関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。
お届けする漢方について
当店では、医薬品である生薬を粉状にした ❝散剤❞ と呼ばれる、漢方薬を提供しています。市販のエキス剤よりも効果が期待できる、煎剤よりも飲みやすく安価なことから、現代のライフスタイルにより適していると考えたためです。さらに漢方の魅力をひきだすため、その方の体質・体調に合わせて専売薬局のみが取り扱える❝補剤❞を漢方薬と一緒に提供いたします。
オンラインだからできるサービス
服用中のお客様には、体調のお伺いをLINEを通しておこなっております。さらに体質や症状緩和の進み具合をみて、日々行える養生提案=ご自身で体調を整える方法 もアドバイスしております。 飲んだら終わりではなく、長く良い状態で過ごせることをスタッフ全員で目指しております。
専売薬局だけが取扱える、高品質な漢方薬を取り扱っています
取扱っているのは医薬品である漢方薬。 さらに伝統漢方研究会が製造する、専売薬局だけが取扱える漢方製剤になります。 一般的なドラッグストアなどでは入手することのできない、高品質なものを取り扱っています。 またお客様の体質を元に、漢方製材や生薬、自家製漢方薬をバランスよく組合わせることで、ご予算に合わせた提案をお出しすることができます。
漢方薬は近年、その効果が注目されていますが、世間の認知度はまだまだ低いのでは?と感じています。効き目が穏やか、副作用が無い、味はとても苦い、、実はそんなことはありません。症状によっては効果がすぐに感じるものや、副作用の強い生薬も存在します。カラダに合った漢方薬は、甘みを感じることもあると言われています。
私たちが一番伝えたい漢方薬選びのポイントは「ひとりひとりに合わせた薬を選ぶ」ということです。効果を最大限に引き出すためには、細かい症状の出方、その方の体質を考慮する必要があります。Reiyodoのオンライン漢方相談薬局では、AIによる体質チェックと漢方薬剤師のヒアリング、電話相談を組み合わせることで、みなさまの健康をサポートするお守りのような存在でありたいと、スタッフ一同研鑚しております。
漢方薬剤師 櫻井 絵梨子(さくらい えりこ)

病院・調剤薬局の勤務を経て漢方の道へ
関心のある疾患:婦人科疾患・不妊症
【趣味】
旅行・美味しいお店巡り
漢方薬剤師 薬局長 武田 隆芳(たけだ たかよし)

実績:病院勤務4年・調剤薬局勤務8年の臨床経験 合計12年間
西洋医学の最前線で多くの患者さんと向き合う中で、薬で症状を抑えるだけではない「根本的な治癒」への渇望が芽生える。
・「身近な人の悩みにもっと深く関わり、本当に治る手助けがしたい。」
・「薬だけでなく、身体の内側から体質を変えていく感動を伝えたい。」
という強い想いから漢方の道へ。 現在は呼吸器や皮膚トラブル、精神疾患などを得意とし、漢方薬のご提案はもちろん、食事や生活習慣のアドバイスまで含めた「二人三脚のサポート」を行っています。

