【毎年5月が憂鬱】繰り返す大人のあせも——体質から「汗のかき方」を整える漢方の考え方

「汗をかく季節になると、憂鬱」
「毎年、あせも(汗疹)を繰り返している」
「痒みがつらくて、つい掻いてしまう」――。
あせものご相談で、私たちが実際によく伺う言葉です。

この記事では、なぜあせもは「毎年同じ季節・同じ場所」に繰り返すのか、ご相談で見ている2つのタイプ、そして実際のご相談の経過を、オンライン漢方相談薬局の嶺耀堂(Reiyodo)が解説します。
「汗をかいたら出るもの」「季節のものだから仕方ない」とあきらめている方にこそ、読んでいただきたい内容です。


目次

【この記事の結論:繰り返すあせもに対する漢方の考え方】

  • あせもの正体: 大量の汗で汗の通り道(汗管)が詰まり、皮膚に炎症が起きたものです。
    同じ環境にいても「毎年できる人」と「できない人」がいる——その差が体質です。
  • タイプは大きく2つ: 水の巡りの低下(水毒)/熱のこもりやすさ。
    タイプによって、お選びする漢方の方向性が変わります。
  • ケアは両輪で: 汗を流す・拭くなどの外側のケアと、「汗のかき方」そのものを整える内側のケア。毎年繰り返すなら、内側の出番です。
  • 大事な注意: 掻き壊してジュクジュクしている・黄色い膿が出ている(とびひの疑い)場合は、まず皮膚科を受診してください。

こんな方からのご相談が多いです

嶺耀堂のあせものご相談で多いのは、たとえばこんな方です。

  • 30代女性: 毎年初夏になると、汗が溜まりやすい部位にあせもができる
  • 50代女性: スポーツで汗をかいたときや、ブーツの中のムレであせもができる

共通しているのは、「あせも=子どもの症状」と思われがちな中で、大人になってから毎年繰り返している、ということです。
「大人なのに恥ずかしい」とおっしゃる方もいますが、恥ずかしいことではありません。
毎年・同じ季節・同じ場所に出るのは、汗のかき方という体質のサインです。


西洋医学の視点

あせも(汗疹)は、大量に汗をかいたとき、汗を排出する「汗管(かんかん)」が詰まって、汗がスムーズに外へ出られなくなることで起こる皮膚の炎症です。
皮膚科では、炎症と痒みを鎮める塗り薬や、痒みが強い場合の抗ヒスタミン薬の飲み薬が治療の中心で、「今できているあせもを外から鎮める」ことが得意です。

嶺耀堂は「塗り薬をやめて漢方に」とは考えていません。
塗り薬で今の炎症を抑えながら、「なぜ毎年できるのか」という汗のかき方の側を漢方で整えていく、という組み合わせのご相談が多くなっています。


漢方の視点:同じあせもでも、タイプは2つに分かれます

嶺耀堂では、あせものご相談を、東洋医学の観点から大きく2つのタイプに分けて見立てています。
ご自身に当てはまりそうなところを探しながら読んでみてください。

タイプ当てはまるサイン漢方の方向性
水毒(水の巡りの低下)汗の量が多い。むくみやすい・雨の日に体が重い水の巡りを整える漢方
熱のこもりやすさ赤みと痒みが強い。暑がりで、ほてりやすいこもった熱を冷ます漢方

実際には、両方が重なっている方も多くいらっしゃいます。
水の巡りが滞ると、行き場を失った水分が汗としてあふれ、汗管が詰まりやすくなる——あせもの土台は、皮膚ではなく「水はけ」にあることが多いのです。
だから「あせもにはこの漢方」と1対1で決めるのではなく、汗のかき方・むくみ・暑がり具合など、体調全体を伺ったうえで組み合わせを設計していきます。


症例経過:繰り返すあせものご相談

実際に嶺耀堂へご相談いただいた方の経過を、2件ご紹介します。
※お一人おひとりの実例であり、感じ方や期間には個人差があります。

30代女性:9年間、毎年5月から両腕の内側にあせもが

9年前、社会人になり一人暮らしを始めた頃から症状が出始め、毎年5月頃から両腕の内側にあせもができて痒い、とのご相談でした。
あせもの症状を緩和する漢方」と「水の巡りを整える補助の漢方」の2種類をお組みしました。
1ヶ月後「だいぶ落ち着いて、時々痒い日はあるものの、以前のようにブワッと広がることはなくなった」。
2ヶ月後「少しだけ出ているが、綺麗になっている日もある」。
4ヶ月後にはあせもはほぼ出ることがなくなり、体調も安定したため、いったん漢方を終了して様子を見ることになりました。
9年続いた「毎年の悩み」の、区切りの夏になりました。

この方の経過報告の原文を読む

50代女性:初夏になると背中・首・胸周りまで広がるあせも

初夏になり汗をかくと、背中・首・胸周り・両腕・お腹周りにあせもが出る。背中は全体的に赤く、痒みもつらく、ほてる感じがする——とのご相談でした。
ほてりを伴う広範囲のあせも。タイプで言えば「熱のこもりやすさ」が重なった方です。
発散を促し、炎症を鎮めて、痒み・赤みを抑える漢方」と「水の巡りを整えて汗を調節し、痒みなどを和らげる補助の漢方」の2種類をお組みしました。
1ヶ月後「キツい痒みはなくなってきた。少しだけ痒みや赤いところはあるが、以前より楽になった」。
2ヶ月後「痒みはほとんどないが、所々に発疹はまだある」。
3ヶ月後には、汗をあまりかかなくなったこともあり、赤み・痒み・発疹はなくなってきたとのこと。
ご本人のご希望もあり、体質改善を進めるため現在も服用を継続されています。

そのほかの実際のご相談の経過(症例まとめ)を見る


ご相談では、こんなことを伺います

嶺耀堂のご相談はLINEを中心に行います。
あせものご相談で実際にお伺いしているのは、こんな内容です。

  • できる場所(腕の内側・首・ひじやひざの裏・ブーツの中など)と、始まる時期
  • 汗のかき方(量が多い・特定の部位にかきやすい)
  • むくみやすさ、水分の摂り方(冷たい飲み物の量など)
  • 暑がり・ほてり・痒みの強さ
  • 今使っている塗り薬・飲み薬

「毎年どこにできるか」は、体質を見立てる大事なヒントです。
患部のお写真があると、より正確に見立てられます。


先に知っておいてほしい、2つの注意

①掻き壊し・膿があるときは、まず皮膚科へ

掻き壊してジュクジュクと汁が出ている、痛みや熱を持っている、黄色い膿が出ている(とびひの疑い)場合は、細菌感染の可能性があるため、まず皮膚科を受診してください。
塗り薬で治療中の方は、自己判断でやめずに続けながら、漢方を併用できます。

②外側のケアだけで繰り返すなら、それは体質のサイン

汗を流す・拭く・通気性を良くする——外側のケアはあせも対策の基本で、とても大切です。
ただ、基本のケアをしているのに毎年繰り返すなら、「汗のかき方」という土台がまだ変わっていないサインです。
その土台の側を整えるのが、漢方の役どころです。


【先生コラム①】繰り返さないために、体質改善という選択を

担当薬剤師:宮本先生(調剤薬局・漢方薬局での勤務経験あり)

慢性化して、あせもの症状を繰り返さないためにも、漢方で体質改善を行いましょう。

あわせて、汗をかいたらシャワーを浴びる・タオルでこまめに拭くなど、皮膚を清潔に保つことも大切ですよ。
外からのケアと内からの体質づくり、両方がそろうと、汗の季節の迎え方が変わってきます。

【先生コラム②】「毎年飲み続けないといけないの?」への答え

担当薬剤師:武田先生(病院・調剤薬局での勤務経験あり)

「汗の季節が来るたびに、毎年漢方を飲まないといけないの?」——よくいただくご質問です。

答えは、いいえ。用法用量どおりの服用でしっかり体質改善に取り組んでいただけたら、毎年服用しなくても大丈夫なお体づくりができます。
実際、ご紹介した30代の方も、4ヶ月の服用でいったん漢方を終了し、様子を見る形になりました。

目指すのは「毎年薬でしのぐ」ことではなく、「薬がいらないお体」です。だからこそ、出てから慌てるより、汗の季節の前から整えておくのがおすすめですよ。


よくあるご質問

汗をかく季節になったら、毎年漢方を飲まないといけませんか?

いいえ。漢方を用法用量どおり服用いただき、しっかりと体質改善に取り組んでいただけましたら、毎年服用いただかずとも大丈夫なお体づくりができます
「毎年の症状しのぎ」ではなく「繰り返さない土台づくり」がゴールです。

市販の塗り薬と、漢方はどう違いますか?併用できますか?

塗り薬は「今ある炎症・痒み」を外から鎮めるもの、漢方は「汗をかきすぎる体質・水の巡り」を内側から整えるものです。
役割が違うので、併用できます。
毎年繰り返しているなら、外からのケアだけでは土台が変わっていないサインです。

なぜ毎年、同じ場所にできるのですか?

汗が溜まりやすくこもりやすい部位(腕の内側・首・ひじやひざの裏・ブーツの中など)は、毎年同じ条件がそろうためです。
そして「そこに汗が集中する」背景に、水の巡りの偏りがあると漢方では考えます。
場所が毎年同じであることは、体質を見立てる大事なヒントになります。ご相談時にぜひ教えてください。

店舗まで行けません。
オンラインだけで相談できますか?

はい、嶺耀堂(Reiyodo)はオンライン専門の漢方相談薬局です。
ご相談はLINEを中心に行い、お薬は全国どこへでも発送いたします。
相談料は無料で、お薬のご購入時のみ料金がかかります。
患部のお写真と文章で、ご自身のペースでお聞かせください。

あせもの漢方薬・改善実例・ご相談の流れは、こちらのページにまとめています。

来年の夏を、あせもを気にせず迎えるために

「汗をかく季節が憂鬱」な毎日は、体質から見直すことで変えていけます。
毎年同じ場所に出るあせもは、あなたの体からの分かりやすいサインです。
今年もまた出てしまう前に、汗のかき方から一緒に整えていきませんか。

嶺耀堂(Reiyodo)はオンライン専門の漢方相談薬局です。
全国どこからでも、LINEだけでご相談いただけます。
相談料は無料で、お薬のご購入時のみ料金がかかります。

関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。

お届けする漢方について

当店では、医薬品である生薬を粉状にした ❝散剤❞ と呼ばれる、漢方薬を提供しています。市販のエキス剤よりも効果が期待できる、煎剤よりも飲みやすく安価なことから、現代のライフスタイルにより適していると考えたためです。さらに漢方の魅力をひきだすため、その方の体質・体調に合わせて専売薬局のみが取り扱える❝補剤❞を漢方薬と一緒に提供いたします。

オンラインだからできるサービス

服用中のお客様には、体調のお伺いをLINEを通しておこなっております。さらに体質や症状緩和の進み具合をみて、日々行える養生提案=ご自身で体調を整える方法 もアドバイスしております。 飲んだら終わりではなく、長く良い状態で過ごせることをスタッフ全員で目指しております。

専売薬局だけが取扱える、高品質な漢方薬を取り扱っています

取扱っているのは医薬品である漢方薬。 さらに伝統漢方研究会が製造する、専売薬局だけが取扱える漢方製剤になります。 一般的なドラッグストアなどでは入手することのできない、高品質なものを取り扱っています。 またお客様の体質を元に、漢方製材や生薬、自家製漢方薬をバランスよく組合わせることで、ご予算に合わせた提案をお出しすることができます。

漢方薬は近年、その効果が注目されていますが、世間の認知度はまだまだ低いのでは?と感じています。効き目が穏やか、副作用が無い、味はとても苦い、、実はそんなことはありません。症状によっては効果がすぐに感じるものや、副作用の強い生薬も存在します。カラダに合った漢方薬は、甘みを感じることもあると言われています。

私たちが一番伝えたい漢方薬選びのポイントはひとりひとりに合わせた薬を選ぶということです。効果を最大限に引き出すためには、細かい症状の出方、その方の体質を考慮する必要があります。Reiyodoのオンライン漢方相談薬局では、AIによる体質チェックと漢方薬剤師のヒアリング、電話相談を組み合わせることで、みなさまの健康をサポートするお守りのような存在でありたいと、スタッフ一同研鑚しております。

漢方薬剤師 宮本 貴美(みやもと たかみ)

調剤薬局、漢方薬局での勤務を経験

漢方以外にもアーユルヴェーダ・メディカルハーブ・アロマ・分子栄養学など幅広く学び、国際中医師も所持

関心のある疾患は、婦人科疾患、不妊症、皮膚疾患

【趣味】
美味しいお店巡り、ヨガ、旅行、読書

漢方薬剤師 薬局長 武田 隆芳(たけだ たかよし)

実績:病院勤務4年・調剤薬局勤務8年の臨床経験 合計12年間

西洋医学の最前線で多くの患者さんと向き合う中で、薬で症状を抑えるだけではない「根本的な治癒」への渇望が芽生える。

・「身近な人の悩みにもっと深く関わり、本当に治る手助けがしたい。」
・「薬だけでなく、身体の内側から体質を変えていく感動を伝えたい。」

という強い想いから漢方の道へ。 現在は呼吸器や皮膚トラブル、精神疾患などを得意とし、漢方薬のご提案はもちろん、食事や生活習慣のアドバイスまで含めた「二人三脚のサポート」を行っています。

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