【急な腹痛と便意で、外出が不安】潰瘍性大腸炎——病院の治療と並走する漢方の考え方

「急にお腹が痛くなったり、トイレに行きたくなったりするので、外出するのが不安」
「落ち着いてきたと思っても、また悪くなるのではないかと心配」
「病院のお薬は、副作用が心配……」――。
潰瘍性大腸炎のご相談で、私たちが実際によく伺う言葉です。

潰瘍性大腸炎は、病院の治療が主役の病気です。嶺耀堂の漢方は、その治療を続けながら、「薬で炎症は抑えられているのに、下痢や腹痛で外出が不安」「疲れやすさや食欲の落ち込みが抜けない」という部分を、体質の側から支える並走役と考えています。
この記事では、ご相談で見ている4つのタイプ、50代のお二人の実際の経過、そして「病院のお薬と一緒に飲めますか」「どのくらいで変わりますか」というご質問への答えを、オンライン漢方相談薬局の嶺耀堂(Reiyodo)が解説します。


目次

【この記事の結論:潰瘍性大腸炎に対する漢方の考え方】

  • 症状の正体: 潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起きて、下痢・血便や粘血便・腹痛・便意の切迫を繰り返す病気で、国の指定難病のひとつです。落ち着いている時期(寛解)と悪化する時期(再燃)を繰り返しやすく、「いつまた悪くなるか」という不安そのものが、外出や仕事の負担になっている方が少なくありません。
  • タイプは大きく4つ: 胃腸の働きが弱っているタイプ/炎症が強いタイプ/ストレスで症状が出やすいタイプ/疲れやすく、体力の低下が気になるタイプ
    タイプによって、お選びする漢方の方向性が変わります。
  • 漢方の役どころ: 病院のお薬の代わりではありません。病院の治療を続けながら、胃腸の働き・炎症の落ち着き・ストレスへの強さ・体力という土台を整え、体調を崩しにくい状態を一緒に目指していきます。漢方で潰瘍性大腸炎が完治する、再燃がゼロになる、とは言えません。
  • 大事な注意: 血便が増える・発熱・激しい腹痛・1日の便の回数が急に増える・体重減少や脱水の症状がある——こうした場合は再燃や合併症のサインのことがあるため、まず主治医にご連絡ください。病院のお薬を自己判断でやめたり減らしたりしないでください。

こんな方からのご相談が多いです

嶺耀堂の潰瘍性大腸炎のご相談で多いのは、たとえばこんな方です。

  • 30代女性: 潰瘍性大腸炎と診断され、腹痛や下痢を繰り返している。病院の治療を続けているが、症状がなかなか落ち着かない
  • 40代男性: 落ち着いている時期と悪化する時期を繰り返していて、仕事や日常生活にも支障が出てつらい
  • 50代女性: 排便のあとも便が残っているような感覚や腹痛が続き、何度もトイレに行かなければならないことに悩んでいる

年代やきっかけはさまざまですが、共通しているのは、病院の治療を受けていても「急な腹痛や便意」「次の悪化」への不安が消えず、外出や仕事の予定を立てにくくなっていることです。
炎症を抑えるお薬と並行して、体調の波を小さくするために何ができるか——そこが漢方の出番だと考えています。


西洋医学の視点

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症が起きて、下痢・血便や粘血便・腹痛を繰り返す病気です。原因はまだはっきりしておらず、免疫の働きの異常が関わっていると考えられています。国の指定難病で、内視鏡検査などで診断されます。
治療は、5-ASA製剤と呼ばれる炎症を抑えるお薬を基本に、炎症の程度に合わせてステロイド・免疫調節薬・生物学的製剤などを使い分け、まず炎症を落ち着かせ(寛解導入)、その状態を保つ(寛解維持)ことを目指します。定期的な内視鏡検査も大切です。
お薬で炎症が抑えられている方は多い一方で、「ストレスや疲れで崩れる」「疲れやすさや食欲の落ち込みが続く」「副作用が心配で続けるのがつらい」という声も伺います。

嶺耀堂は「病院の治療をやめて漢方に」とは考えていません。
お薬の副作用が心配なときも、まず主治医に相談していただくのが先です。そのうえで、治療を続けながら「体調の波を小さくする」「疲れやすさや食欲を支える」という部分を、漢方で並走していく——その組み合わせのご相談が多くなっています。


漢方の視点:同じ「潰瘍性大腸炎」でも、タイプは4つに分かれます

嶺耀堂では、潰瘍性大腸炎のご相談を、東洋医学の観点から大きく4つのタイプに分けて見立てています。
ご自身に当てはまりそうなところを探しながら読んでみてください。

タイプ当てはまるサイン漢方の方向性
胃腸の働きが弱っているタイプ食欲不振や疲れやすさ、軟便が気になる。食べると下りやすく、体重が増えにくい胃腸の状態を整え、消化を助ける
炎症が強いタイプ血便や粘血便、下痢、腹痛が目立つ。便意が急で、トイレの回数が多い腸の炎症を鎮め、出血を落ち着かせる
ストレスで症状が出やすいタイプストレスや緊張を感じる場面で、腹痛や下痢が起きやすい。外出や会議の前に悪化する心身の緊張を和らげ、胃腸の状態を整える
疲れやすく、体力の低下が気になるタイプお腹の症状に加えて、疲労感や食欲の低下がある。治療が長くなり、体力が落ちてきた胃腸の働きを整え、体力の維持を支える

実際には、タイプが重なっている方がほとんどです(炎症の強さとストレスが重なる、など)。
便の状態・出血の有無・食欲や疲れやすさ・冷えの有無・ストレスの状況を伺ったうえで、組み合わせを設計していきます。


症例経過:50代のお二人のご相談から

実際に嶺耀堂へご相談いただいた方の経過をご紹介します。
※お一人おひとりの実例であり、感じ方や期間には個人差があります。どちらの方も、病院の治療と並行してのご相談です。

50代女性:水様便と軟便で、1日のトイレの回数が5〜6回

小さい頃からお腹が弱く、潰瘍性大腸炎も患い、水様便と軟便で1日のトイレの回数が5〜6回とおつらいとのことで、嶺耀堂にご相談いただきました。
「炎症を鎮めて、下痢を緩和する漢方」をお組みしました。
服用1ヶ月後、水様便から軟便に変わってきているとのこと。
服用3ヶ月後、水様便とトイレの回数が減ってきているとのこと。
服用5ヶ月後、下痢や軟便はほぼなくなり、トイレの回数もさらに減っているとのこと。
体調の安定のために、現在も服用を続けていらっしゃいます。

50代男性:20年近く、ストレスと連動した下痢や粘液便が続いていた

20年近く前から、ストレスと連動した下痢や粘液便の症状が続いているとのことで、嶺耀堂にご相談いただきました。
「腸の炎症を鎮め、お通じを整える漢方」をお組みしました。
服用半月後、体調は良く、潰瘍性大腸炎の症状も落ち着いているとのこと。
服用1ヶ月後、症状は出ておらず、体調も良いとのこと。
服用1ヶ月半後、1日だけ症状が出てしまった日があったものの、現在は落ち着いているとのこと。
服用2ヶ月後、体調に特に異常はなく、安定して過ごせているとのこと。
服用2ヶ月半後、症状は落ち着いており、何年も増えなかった体重が、服用前より1〜2kgほど増えてきたとのこと。
現在は漢方の量を減らして、服用を続けていらっしゃいます。

そのほかの実際のご相談の経過(症例まとめ)を見る


ご相談では、こんなことを伺います

嶺耀堂のご相談はLINEを中心に行います。
潰瘍性大腸炎のご相談で実際にお伺いしているのは、こんな内容です。

  • 便の状態(回数・水様便や軟便・血便や粘血便の有無)と、腹痛や便意の切迫が出るタイミング(食後・朝・外出前・緊張する場面)
  • 診断の時期と、今の治療の内容(お薬の種類・直近の内視鏡検査の結果・主治医から言われていること)
  • お腹以外の体調(食欲・疲れやすさ・体重の変化・冷え・眠り)
  • 悪化のきっかけとして思い当たること(ストレス・疲れ・食事・季節)
  • 外出や仕事で困っている場面(通勤・会議・旅行など)と、生活の中で困っていること

「お腹とは関係ない」と思っている疲れやすさや食欲の変化も、ぜひ一緒にお聞かせください。
便の状態だけでなく、全身の体調がタイプを見分ける手がかりになることが多いのです。


先に知っておいてほしい、2つのこと

①こんな症状があるときは、まず主治医へ

血便が増えている・発熱がある・激しい腹痛がある・1日の便の回数が急に増えた・体重が減ってきた・口の渇きやふらつきなど脱水の症状がある——
こうした場合は再燃や合併症のサインのことがあるため、漢方のご相談より先に、まず主治医にご連絡ください。
病院の治療の見直しが必要なときに、漢方で様子を見ることで対応が遅れるのは、いちばん避けたいことです。治療の方針が定まったうえでのご相談のほうが、見立ても正確になります。

②病院のお薬を、自己判断でやめないでください

5-ASA製剤やステロイド、免疫調節薬、生物学的製剤など、病院のお薬をすでに服用されている方は、自己判断でやめたり減らしたりせず、必ず処方医にご相談ください。
「副作用が心配」という気持ちも、そのまま主治医に伝えていただくのが安心です。漢方はお薬の代わりではなく、治療と並走するものです。
漢方を服用していることも、主治医の先生にお知らせください。飲み合わせの確認も行いますので、ご相談時にお薬手帳などでお知らせいただけると安心です。


【先生コラム①】便の状態だけでなく、全身の体調を見ていきます

担当薬剤師:宮本先生(調剤薬局・漢方薬局での勤務経験あり)

潰瘍性大腸炎では、お腹の症状だけでなく、疲れやすさや食欲の変化など、全身の体調が気になる方もいらっしゃいます。
漢方では、便の状態だけを見るのではなく、食事や睡眠、疲労感なども含めて、お一人おひとりの体調を確認していきます。

病院での治療を大切にしながら、日々の体調管理についても一緒に整えていきましょう。

【先生コラム②】「外出が不安」を少しずつ小さくするために

担当薬剤師:倉本先生(製薬会社・調剤薬局での勤務経験あり)

「急にお腹が痛くなるかもしれない」という不安は、それ自体が緊張を生み、緊張がまたお腹に響く——そんな悪循環になりやすいものです。
ご相談では、便の状態の変化だけでなく、「外出前の不安がどのくらい減ったか」「予定を立てられるようになったか」も、大事な変化として一緒に見ていきます。

冷たいものや脂っこいものを控える、疲れをためない、睡眠を削らない——日々の体調管理の積み重ねが、体調の波を小さくする土台になります。
何から手をつけるかは、ご相談のなかで一緒に整理していきます。


よくあるご質問

漢方薬を飲むと、どのくらいで症状が落ち着いてきますか?

お通じの状態や出血の程度など、経過には個人差があるため、「何ヶ月で症状が落ち着く」とは一概にはお伝えできません。
漢方では、下痢や腹痛といった症状だけでなく、食欲や疲れやすさ、冷えの有無など、全身の状態も確認しながら、その方に合ったご提案を考えていきます。
まずは今の症状を確認しながら、変化を一緒に見ていくことを大切にしています。根本から体を整えるためには、3ヶ月以上じっくり続けていただくことをおすすめしています。

病院のお薬と併用できますか?

はい、基本的には併用していただいて問題ありません。
潰瘍性大腸炎では、腸の炎症を抑えるために、さまざまなお薬を使って治療を行います。病院の治療と併用しながら、漢方で炎症を鎮めること以外にも、胃腸の働きを整え、食欲や疲れやすさなどを支えるアプローチは、体の土台から整えていくうえでおすすめです。
飲み合わせの確認も行いますので、ご相談時にお薬手帳などでお知らせください。

漢方で潰瘍性大腸炎は治りますか?病院のお薬をやめられますか?

正直にお伝えすると、漢方で潰瘍性大腸炎が完治する、再燃がゼロになる、とは言えません。病院のお薬をやめるかどうかは、主治医が判断することで、私たちがおすすめすることはありません。
漢方の役どころは、病院の治療を続けながら、胃腸の働き・ストレスへの強さ・体力という土台を整え、体調の波を小さくしていくことです。「外出が不安」「疲れやすい」といった困りごとが、少しずつ軽くなることを一緒に目指します。
嶺耀堂(Reiyodo)のご相談はLINEを中心に行い、相談料は無料です。

お腹の張りやおならが多く、腸活のつもりで摂った食物繊維や発酵食品でかえって張ってしまう方は、こちらの記事もどうぞ。

「また悪くなるかも」の不安ごと、体調の土台から支えていきませんか

急な腹痛と便意で、外出の予定が立てられない。落ち着いていても、次の悪化が怖い——お腹の症状だけでなく、その不安が毎日を小さくしていきます。
病院の治療を軸にしたうえで、胃腸の働き・炎症の落ち着き・ストレスへの強さ・体力という土台を整えていく方法があります。
「お薬は続けているけれど、体調の波がつらい」という方こそ、まずは今の様子をお聞かせください。

嶺耀堂(Reiyodo)はオンライン専門の漢方相談薬局です。
全国どこからでも、LINEだけでご相談いただけます。
相談料は無料で、お薬のご購入時のみ料金がかかります。

関係性の深い病気;ご相談も多数いただいております。

お届けする漢方について

当店では、医薬品である生薬を粉状にした ❝散剤❞ と呼ばれる、漢方薬を提供しています。市販のエキス剤よりも効果が期待できる、煎剤よりも飲みやすく安価なことから、現代のライフスタイルにより適していると考えたためです。さらに漢方の魅力をひきだすため、その方の体質・体調に合わせて専売薬局のみが取り扱える❝補剤❞を漢方薬と一緒に提供いたします。

オンラインだからできるサービス

服用中のお客様には、体調のお伺いをLINEを通しておこなっております。さらに体質や症状緩和の進み具合をみて、日々行える養生提案=ご自身で体調を整える方法 もアドバイスしております。 飲んだら終わりではなく、長く良い状態で過ごせることをスタッフ全員で目指しております。

専売薬局だけが取扱える、高品質な漢方薬を取り扱っています

取扱っているのは医薬品である漢方薬。 さらに伝統漢方研究会が製造する、専売薬局だけが取扱える漢方製剤になります。 一般的なドラッグストアなどでは入手することのできない、高品質なものを取り扱っています。 またお客様の体質を元に、漢方製材や生薬、自家製漢方薬をバランスよく組合わせることで、ご予算に合わせた提案をお出しすることができます。

漢方薬は近年、その効果が注目されていますが、世間の認知度はまだまだ低いのでは?と感じています。効き目が穏やか、副作用が無い、味はとても苦い、、実はそんなことはありません。症状によっては効果がすぐに感じるものや、副作用の強い生薬も存在します。カラダに合った漢方薬は、甘みを感じることもあると言われています。

私たちが一番伝えたい漢方薬選びのポイントは「ひとりひとりに合わせた薬を選ぶ」ということです。効果を最大限に引き出すためには、細かい症状の出方、その方の体質を考慮する必要があります。Reiyodoのオンライン漢方相談薬局では、AIによる体質チェックと漢方薬剤師のヒアリング、電話相談を組み合わせることで、みなさまの健康をサポートするお守りのような存在でありたいと、スタッフ一同研鑚しております。

漢方薬剤師 宮本 貴美(みやもと たかみ)

調剤薬局、漢方薬局での勤務を経験

漢方以外にもアーユルヴェーダ・メディカルハーブ・アロマ・分子栄養学など幅広く学び、国際中医師も所持

関心のある疾患は、婦人科疾患、不妊症、皮膚疾患

【趣味】
美味しいお店巡り、ヨガ、旅行、読書

漢方薬剤師 倉本 智里(くらもと ちさと)

製薬会社、化粧品会社、調剤薬局勤務などを経験。

その他、体の内側から体調を整える食養生や腸活の知識を習得。

関心のある疾患:皮膚疾患、婦人科疾患

【趣味】
菌活、腸活、カフェ巡り

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