漢方について
※漢方薬のチカラを余すことなく、カラダに伝えるために
オンライン漢方薬局を営み、お客様から「知って良かった」と感想をいただける、漢方の基礎知識をお伝えしてまいります。
私たちReiyodo漢方薬局では、漢方薬のチカラを限りなく高く発揮するために
次のことを重要視しています。
1.漢方の選び方
2.生薬の質
3.養生の提案
近年ではOTCやインターネット販売で、医薬品が手軽に購入できるようになりましたが
漢方薬についてはデメリットも多く存在すると私たちは考えています。
漢方薬が治療法の一つとして確立され、選択肢の一つとして生活に根づいていくことは大変意義のあることです。
しかし、本当の使い方や基礎知識がまだまだ浸透していないことも事実です。
例えば、ダイエットに良いと流行っている防風通聖散は、常用すると腸が硬くなるなどの副作用を持っていたり、体質によっては服用自体が毒になることもあります。
※当薬局では、お客様の状態をヒアリングしながら服用を勧めておりますのでご安心ください。
風邪に葛根湯も、罹患してからの日数などによっては効果が薄いこともあります。
このようにお身体に合わない漢方を服用しても、重篤な健康被害が出ないことには理由があります。
それは、よくも悪くも一般用に調整されていることです。配合量や配合自体が誰にでも扱いやすいというメリットがある反面、効果の面で本格的な煎じ薬や、粉薬に劣る部分があります。
事項からは、私たちが重要視する選び方、質、養生について解説していきます。
1.漢方の選び方について
まず、ここで覚えていただきたいのは、漢方を効かせるためには漢方の”選定がとても重要”ということです。
漢方の世界ではこの選定方法が”証”と呼ばれています。
証を決定するためには、以下のようなチェックポイントが存在します。
・体格が良いのか・細身で
華奢なのか
・病気に罹患して、どのくらいの日数が立っているのか
・夢の見方はどうか
:
このようにここには、書き切ることのできないほどの細かいチェックポイントが存在します。
私個人の意見ですが、これは漢方のデメリットでもあると考えています。それは個人では再現ができないからです、しかし裏を返せば選定をしっかりした場合、効果を実感できることもまた事実です。
風邪の引きはじめに使われる葛根湯を例にすると、体格がよくや体力がある場合は葛根湯を
体格が華奢で体力が無い場合は、桂枝湯が選択されることもあります。
他にも、症状の原因も重要な漢方選定のポイントになってきます。冷えでお悩みの場合、その冷えが内臓の機能低下からくる冷えなのか、それとも気や血の流れが悪くなっていることが原因なのかで、使われる漢方薬は全く違うものになります。
もし、ご自身に漢方が合っていないのかな? 効いていないのでは?と思われる場合は、
ご自身の体質や症状に合ったものが選択されていない可能性も十分に考えられることがあります。
2.生薬の質について
漢方薬は、複数の生薬を組み合わせてできる医薬品です。
その原料となる生薬は、草木、花、動物や鉱物といった自然界に存在するものです。
漢方薬を”料理”に、生薬を”材料”に置き換えて考えてみてください。そうすると美味しい料理には、
材料が重要だということは感覚的に誰しもがわかると思います。
生薬には、同じ〇〇という生薬をみてもそれぞれ質が違うことがあります。
天然由来の生薬は、育った地域や土壌によって全く違うものに育ちます。それはまさに食材と同じなのです。
あまり生薬を単体で見ることも少ない方が多いと思うので、生薬のエースとも言われている人参と甘草を画像で見比べてみましょう
人参A
人参B
甘草A
甘草B
このように、同じ人参であってもさまざまな材料が存在することがわかります。
漢方薬の製造販売許可を取っているReiyodoでは、既製品だけでなく厳選した生薬を選び店内で製造することができます。ぜひお試しください。
3.養生の提案について
養生とは、食事や運動をはじめとした生活習慣に注意して過ごし、健康を維持または病状の改善を目指すことです。
漢方の起源である中医学では、養生についての重要性を説いており、食医という食事を管理する医師は、普通の医師よりも位が高く重要視されていました。
現代では医療も発展し、治る病気も増えたことは事実ですが”服薬=治療”という意識も同時に高まってしまったように感じます。
漢方薬も通常の薬も、どちらに優劣があるわけでもなく、お身体の状態が悪ければどちらの薬効も届きません。
お身体の状態がどんなものでも良いのなら、この世に病気で悩む方は一人もいないでしょう。
薬の薬効を余すことなく届けるためにも、お身体という土壌はとても重要です。
服薬と同時に、生活習慣や食生活の改善を積極的に進めましょう。その習慣は、間違いなく今後の人生にとって有益なものとなることをお約束します。
Reiyodo漢方薬局では、薬剤師をはじめとする有資格者が、服薬中のお客様に無料で生活習慣・食生活のアドバイスを個別にお送りしております。ぜひご利用ください。
担当執筆者:薬剤師 櫻井絵梨子
参考文献:
漢方医学 大塚敬節著 創元社
東洋医学の教科書 辰巳洋 平馬直樹 浅川要 ナツメ社
養生訓 貝原益軒
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