生活習慣病に悩む方が多くなった背景と漢方
当薬局では、高血圧、高コレステロール血症、高尿酸血症、高血糖値、肥満など様々な中高年の方の疾患について、全国からご相談をいただいております。
食生活の偏り・飲酒・運動不足・喫煙・ストレスにより、これらの生活習慣病予備軍の方が増えています。
また以前は加齢に伴い見られる疾患でしたが、昨今は若年層にも広がりつつあります。
生活習慣病は自覚症状が少なく、知らないうちに進行していくことから、別名「サイレント・ディジーズ(静かな疾患)」と呼ばれており、症状に気づいた頃には病状が進行していることが多いと言われています。
そのまま数値の異常や症状を放置してしまうと血管の状態悪化・神経の働きの悪化・ホルモン分泌やエネルギー代謝の異常が生じ、突然死や寝たきりの生活につながる恐れがあることをご存じでしょうか?
また生活習慣病の恐ろしさは十分ご存じで健康診断のたびに数値の指摘におびえてしまう方でもなかなかご自身の努力だけでは習慣を変えることが出来ない方が多くいらっしゃいます。
その様な場合は生活習慣の見直しと共に、漢方での体質改善が有効です。
西洋医学だけでは治療が難しい理由
生活習慣の乱れから起きる慢性症状は、一時的に西洋薬で抑制されたとしても、服用を中止するとまた出現します。
西洋薬は対症療法に過ぎず、根本的に治したければ体質改善と生活習慣の見直しを行うことが必要になります。
また慢性症状には長期間西洋薬の服薬が必要となります。
定期的にかかりつけ医を受診して、いつものお薬をいただいて、決められた量を飲むという習慣を続けてきたけれど、数値の改善にはなかなかつながらないという声も良くお聞きします。
東洋医学で本当に生活習慣病は治るの?
「漢方薬で本当に生活習慣病は治るの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
前述のように、生活習慣病は生活習慣の乱れから生じるため、生活習慣の見直し(養生法)と慢性症状を起こしやすい体質改善が必要になります。
自然由来の力でお体への負担も少ない体質改善は漢方の得意分野であり、人工的に作られた西洋薬を長期間続けることに不安を感じる方にも、安心して服用いただけます。
また東洋医学では「医は三分、食(養生)は七分」という言葉があります。
これはお薬の力は三割でそれ以上に日常的な養生を心がけることが大切だということを表しています。
病院の薬を飲んでいるから数値や症状の悪化は無いだろうと食生活・飲酒の習慣・生活リズムの乱れをそのままにしていると、どんどん西洋薬の種類と服薬量が増えてしまい、残念ながら根本的な改善にはつながりません。
東洋医学ではそれぞれの体質に合った漢方で数値や症状を抑えながら、生活習慣の見直し(養生法)を取り入れることで、漢方の力を後押しすることが可能です。
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Q&A
Q. 病院処方の西洋薬と漢方を併用しても大丈夫ですか?
A. はい、大丈夫です。西洋薬は一時的に数値を改善する対症療法、漢方はお体の内側から変えていく体質改善のお薬となるため、併用していただけます。
Q. 生活習慣病の数値や症状は漢方で軽減しますか?
A. 漢方は一時的に症状を抑える西洋薬と異なり、漢方は時間をかけて症状の起きにくい体質作りを行っていきますので、しっかりと体質改善に取り組むことで軽減していくと考えられます。
数値のみならず、例えば痛風や高尿酸血症の発作の痛みでお悩みの方も漢方の服用を続けることで、発作の頻度や程度が治まり、楽になったとご報告いただいております。
Reiyodoは生活習慣病でお悩みの方からも、ご相談をいただく機会が多い薬局です。お一人お一人の体質と症状に合った漢方を選定させていただきます。
Q. 漢方で生活習慣病を改善する良さを教えてください。
A, 人工的に作られた西洋薬を服用し続けることに不安を覚える方も多くいらっしゃいます。
一方漢方薬は自然由来の成分を用いて作られたお薬であることに加え、お一人お一人の症状や体質に合わせて必要な生薬を加味してよりお体に合った漢方をお作り出来ることも、漢方の良さの一つです。
Q. 生活習慣と食生活の見直しが出来る自信がないのですが、どうしたらよいですか?
A. 一大決心をしても長年の習慣や嗜好をご自身の努力だけで変えていくのは大変ですよね。
Reiyodoにも「数値改善のためには何をしたらいいですか?」「薬を飲まなくても良いようにするには、何を食べたらよいですか?」と質問を多くいただきます。
私どもでは1ヶ月に1~2回の頻度で健康に対するヒアリングを行っており、その際に食生活や生活習慣のアドバイスをさせていただいております。
変えていきたい、気を付けたいと思っていてもどうしたらよいのかわからないという方に対して、豊富な養生法の中からお悩みに合わせておすすめすることで、「悪い習慣を断ち切ることが出来た」「習慣を見直す良いきっかけになった」と嬉しいご感想をいただいております。
昔から東洋医学において食事・運動・生活リズムを整えることが、健康を保つ秘訣なのです。
Q. 食生活・飲酒の習慣の乱れはないのに、閉経後の急な数値の上昇に戸惑っています。どうすればよいですか?
A. 女性の場合、閉経と共に女性ホルモン・エストロゲン分泌が低下し、血管の柔軟性が低下や脂質の酸化度の上昇で血圧やコレステロール値が上昇する方が多くいらっしゃいます。
その様な場合は一般的な高血圧の「塩分を控える養生」や高コレステロール値の「油ものを控える養生」の他に、ホルモンバランスを整えていく養生を取り入れることをおすすめです。
例えばホルモン分泌のために22時台の就寝を心がけることや乳製品を摂りすぎないことも組み合わせて取り組むことも有効です。