更年期高血圧の漢方薬
※更年期の高血圧だけでなく、更年期における諸症状(頭痛・めまい、イライラ、動悸、不眠など)のご相談を多くいただいています。相談時には、一番改善したいお悩みを相談員にお伝えください。
Reiyodoでは東洋医学的な観点から「更年期高血圧」の原因を
・ホルモンバランスの乱れ
・自律神経の乱れ
・血管の炎症
と捉えています。
・最もよく使う漢方は
「ホルモンバランスを整える漢方」です。
更年期になると女性ホルモンが低下することで、ホルモンバランスが乱れ、様々な症状を引き起こします。
ホルモンバランスを整えることで、更年期高血圧だけでなく、更年期からくるストレスや不安、不眠、抑うつ、イライラなどの諸症状(が起こらないように体質改善をしていきます。
(コレステロールなども整ってきたと言われることが多いです。)
・またホルモンバランスの変化による、自律神経の乱れも血圧を高くする可能性がある為
「自律神経を整える漢方薬」を使用します。自律神経を整えると更年期の諸症状も治まることもあります。
これらの漢方薬を、お客様の体質・症状に合わせて
オーダーメイドでお組みさせていただきます。
更年期高血圧とは
更年期高血圧とは
高血圧とは最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上、もしくはその両方であることを指します。
測った際に基準値を超えていれば高血圧。繰り返し計測しても常に血圧が高い場合は高血圧症と呼ばれますが、ほぼ同義で使われることが多いです。
自覚症状が乏しく、また「自分は大丈夫」とそのまま放置してしまい、脳梗塞、心筋梗塞、脳出血、腎不全など深刻な合併症を引き起こす場合もあり、気が付いた時には手遅れになることも。
中でも「更年期高血圧」とは、更年期の女性が体のホルモンバランスの変化により高血圧になることを指します。
年齢とともに高血圧患者の割合は増加していき、男性に多く見られるとされていますが、実は50代以上の女性の2人に1人が高血圧と言われています。
元々低血圧だった方も、更年期後の健康診断などで高血圧と知って驚く方も多いのが現状です。
(参照:
令和元年国民健康・栄養調査報告より)
※更年期とは…閉経を迎える前後の各5年間(一般的に45〜55歳頃の10年間)
主な原因
更年期になると、女性ホルモンの一つであるエストロゲンが減少し、ホルモンバランスが乱れることで様々な症状(頭痛、めまい、体重の増加、イライラ、動悸など)を引き起こすと言われています。
更年期における血圧の上昇も、エストロゲンの低下によって引き起こされると考えられています。※他にも肥満や運動不足などさまざまな要因があります。
特徴
一般的な高血圧の特徴は、血圧が日常的に高い状態となり、血管に負担がかかり動脈硬化が進行します。すると様々な合併症(脳梗塞、心筋梗塞、脳出血)を引き起こします。
更年期高血圧の特徴は、普段の生活ではそこまで血圧が高くないものの、環境変化、睡眠不足、ストレスなどちょっとしたキッカケで変動しやすいという特徴があります。
更年期が過ぎると落ち着く方もいらっしゃる一方、慢性的な高血圧になってしまう場合もあります。更年期高血圧が疑われる際は、放置をしないことが重要です。
降圧薬(高血圧に対するお薬)を飲まれている場合でも、更年期の他の諸症状のために併用しているお薬やサプリメントの影響により、効きが悪かったり、かえって副作用を起こしてしまうケースもあります。
漢方薬を服用いただいた方の事例・経過
60代 女性
血圧が一番高い時に
最高血圧が150/最低血圧が90くらいまで上がってしまうとのことで、ご相談をいただきました。
加えて
「肩こり」や
「頭痛」など他の症状もあるとのことで、まずは「
ホルモンバランスを整える漢方薬」を出させていただきました。
【漢方服用開始から1ヶ月】
最高血圧が130/最低血圧が80くらいまで下がっており、肩こりも少なくなっているとの事でした。
【漢方服用開始から2ヶ月】
引き続き血圧は安定しており、調子も良く元気に過ごせているとの事でした。
【漢方服用開始から3ヶ月】
引き続き血圧も安定して調子は良い状態が続き、肩こりも少なく、頭痛も減っているとの事でした。
【漢方服用開始から5ヶ月】
再度血液検査をした所、コレステロールの数値も改善が見られたとの事。
血圧も安定して調子が良いとの事でした。
【漢方服用開始から9ヶ月】
血圧も安定、肩こりや頭痛も出ておらず調子も良いとの事で、今回で漢方薬の服用を終了とさせて頂きました。
順調に改善が見られ安心いたしました。
60代 女性
血圧が高い時は
最高血圧が170、最低血圧が110までなってしまうとのことで、相談をいただきました。自覚症状は何もないものの、血圧が急に高くなることもあるため病院側からも降圧剤を出されているとのこと。
血圧が上がる原因は思い浮かばないとのことでしたが、お話を伺う中で様々な可能性を考慮し「
自律神経を調節する漢方薬」をお出しいたしました。
種類は、
①血圧を調節する作用のある煎じ薬(自律神経の調節)
②発散作用のある粉薬
の2種類です。
【漢方服用開始から1ヶ月】
血圧も大分安定しているようで160台が一度出たくらいとご連絡をいただきました。
【漢方服用開始から2ヶ月】
平均的にも大分血圧が下がってきて、150を越える事もほとんどなく、安定しているとのことでした。
【漢方服用開始から4ヶ月】
最高血圧が150を越える事は少ないが、最低血圧がどうしても100を越えてしまうとの事で「
腎臓の負担を少なくする煎じ薬」に切り替えて出させていただきました。
【漢方服用開始から6ヶ月】
最高血圧が130~140台。最低血圧が100より上にいく事はほとんどないとのこと。
目標としている
「最高血圧130台」
「最低血圧100以下」
になったので、ご本人の希望により一回漢方薬の服用を終了する事に。
また血圧が上がるか、冬になったら一度ご連絡を下さいというお話しをさせていただき、様子を見る事になりました。
ご本人様に自覚症状がない為改善具合の確認が難しかったのですが、血圧が落ちいい方向に向いたので安心いたしました。引き続きこの調子が維持出来ると何よりですね。
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